Brand/MINIUM

ブランディング(ネーミング)
ブランディングは、企業にとって重要な経営戦略の一つです。ブランディングを行うことで、企業は競合他社との差別化を図り、売上を伸ばすことができます。またブランドは、唯一無二であり、他社がコピーすることはできません。今後、ブランド力の競争はさらに増すと考えています。

ブランディングの最初の一歩がネーミングです。ネーミングとはブランドのアイデンティティを表現し、ターゲット顧客に訴求するものです。「名前は体を表す」と言われるように、「ある企業やブランドがおこなう、すべての活動は、ブランド理念に導かれた顧客体験をいう形で一つに集約される。」と考え、それを一言で伝えるようにする作業でもあります。ネーミングは、ブランドの成功を左右するほど重要な要素です。慎重に検討し、最適なネーミングを考える必要があります。
ネーミングのポイント
・ブランドのターゲット顧客を明確にする
・ブランドのアイデンティティを表現する
・ブランドのストーリーを考える
・覚えやすく、発音しやすい
・他社と差別化できる
・商標登録が可能か

まず、ブランドのストーリーを考える。ブランドの歴史、ブランドの理念、ビジョン、価値観、そして商品やサービスの特徴などを、ストーリーとして語ることで、そのブランドが何を大切にしているのかを簡潔に伝える必要があります。
ブランドストーリーのポイント
・ブランドが大切にしている想いを込める
・ターゲット顧客に響くストーリーにする


ここでは、弊社MINIUM(ミニウム)を実例にどのようにネーミングを決めたのか解説します。
課題:新しい広告会社をブランディングする。
広告会社は、クライアント顧客の企業ブランドや商品のブランディングを支援する企業です。しかし、広告会社自身もブランディングをおこなう必要があると考えました。「ある企業やブランドがおこなう、すべての活動は、ブランド理念に導かれた顧客体験をいう形で一つに集約される。」この考え方はとても重要です。クライアント顧客を競合他社より際立たせるには、いつの時代にも新しいアイデアやテクノロジー、それぞれのビジネスに対応できる柔軟な考え方など、広告会社としてクライアント顧客に提供する一貫した魅力的な顧客体験が求められます。
背景:従来の広告の考えが機能しなくなってきた。
新会社のブランドストーリーは、「あなたのブランドの可能性を最大限に引き出し、真に共感する方法で人々にリーチすることを支援する」企業です。

iPhone ひとつで何でもできるようになった、モバイルファーストの時代。すべての人の手の中に「小さな媒体」があります。そして「広告が効かない世代(ミレニアム世代、Z世代)」には「見てもらえる広告をつくる」ことが欠かせないアプローチになります。(創造性、革新性、および新しいテクノロジーとメディアを使用して、若者の興味や情熱を反映したさまざまな魅力的なコンテンツ)それをブランドアイデアへと落とし込みました。ブランドアイデア「小さな驚きが、大きな影響を生む。(Small wonders, Big impact.)」がネーミング開発の起点となりました。
解決:一言で伝えるために、ブランドアイデアを分解し、ネーミングとして再構成する
手の中の「小さい(Mini)媒体(Medium)」でもクライアント顧客のブランドを際立たせるお手伝いをすることを表現するために、社名を「MINIUM(ミニウム)」に決めました。

MINIUM とは、光明丹(明るいオレンジ赤色)という色の意味があります。中世の筆写者たちが手で本を書き写す際に、章の分かれ目や文章の仕切りが必要なときに黒色からミニウムを使うようになりました。また文章を際立たせるために使ったもうひとつの視覚的手法の装飾のある色彩豊かな大文字で書くようになりました。これをMINIATURA(照明)と呼びはじめ、小さいものすべてを言うようなり、MINIMUM、MINIATURE、そして現在のミニチュアの意味になりました。日本では17世紀から19世紀にかけて浮世絵派の日本画でよく見られた色になります。
ブランドの要点
・すべての人の手の中に「小さな媒体」がある。
・「小さい(Mini)」と「媒体(Medium)」を掛け合わせる。
・新しい広告会社として顧客体験が伝わる言葉。
ブランドのアイデア
小さな驚きが、大きな影響を生む。Small wonders, Big impact.